上り坂と下り坂の先にあったものは・・・
オーシャンビューの素晴らしい眺め
朝日も拝め、太平洋を見下ろす高台
建物は傾斜地に建っており、
建物の前の道路は坂道で
外出は下り坂で帰宅は上り坂
東側に海が見えます
隣接地の傾斜もきつく
法的には建築可能ですが、土地の造成にものすごく費用がかかります
よって、この眺望が遮られることは無いとだろうと安心していたところ
まさかなできごとが・・・
突然、高層建物が建つという話が持ち上がり
あれよあれよという間に建築が始まってしまいました
普通、不動産業者なら「眺望が売り」な不動産の仲介をする場合
法令上の制限説明や、ハザードマップ等による注意喚起はもちろんですが
この素晴らしい眺望がいつまでも保たれるものではないという事を告知するのが
今では重要事項説明の肝で、
一般の人には分からない、将来起こり得る事
例えば、
「将来、周辺の土地に許認可を得て建築物が建築され眺望・日照、通風等、環境の変
化がある場合があります」とイメージできるよう説明します
その前段、
現地案内時に重要な事は説明し重説では案内時に説明した事を再確認して頂く程度
このまま順調に建築が進んでいけば、目の前のオーシャンビューが
無機質なコンクリートに覆われてしまうことになります
この素晴らしい景色だから購入を決めたと言う方もいるでしょう
役所の許可を得て造られたものは止められません
このような状況は精神的にも経済的にも大きなダメージを受けてしまいます
目の前を遮る建物が建たなければ、高値で取引されていたはずですが
このような残念な状況になると、
値段の問題じゃなく、環境によっては、売れるだろうか?という問題で
遮られた建物に住んでいる住人は正に天国から地獄です
このように、いつまでも周辺の環境が変わらずに残っているという事はありません
これは珍しいことでなく、至る所で見受けられます
目の前に建物が建たなくとも、自然豊かなところ
分かりやすいところで、読谷村や恩納村あたり
ナイスなビューが年月の経過により、周辺の他人所有地の木が成長し
窓からは木しか見えなく
バッドなビューになってしまい
その土地の所有者に伐採の許可を貰おうにも
許可が貰えない場合や所有者が不明の場合もあります
サンセットが売りで木の成長に伴い水平線に沈む夕日が見れない事を嘆くのでなく
木が成長するということは人も年を取っていきます
若い時はサンセットに憧れますが、歳をとるにつれ日差しの強さに嫌気がさし
西日が当たらなくなって涼しくなったと思えれば
これまた子供達の成長と
引っ越してきてから今日までの歴史を振り返り、楽しむことができます
不動産を購入する時、想像力を働かせることも必要で
前面が更地であっても十数年後にはジャングルという事も有り得ます
こんな事を書くと
あれこれ考え過ぎて思考停止になり、決断できない方もいらっしゃるでしょう
物件の種類、立地によりある程度妥協することが必要な事があるかもしれません。
子供は生まれて20年前後では独立し出ていってしまいます
その時を想像できますか?
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