悪い意味での「魚心あれば水心」もあったというバブルの時のお話です
今日のブログ
本来は3月中に書きたかったのですが
ついつい忘れてしまっていました
昨日はバブル前後の業界の話をしたので
もう一つ、バブル崩壊前の
今では考えられない銀行とのお付き合いの話です
土地神話で全国民が浮足立っているころのお話です
私がいた会社は不動産業や飲食旅館業に金融業と
幅広く事業を展開していました
銀行等の金融機関から融資を受けて
土地や建物を仕入れ
転売するとその代金で返済を繰り返すため
売らない不動産に
根抵当という担保で融資枠を設けていました
この枠というのを分かりやすく説明すると
みなさんカードを利用して
買物や飲食代を支払うことがあると思いますが
借入できる額は無限ではありません
50万とか100万という上限があると思いますが
その上限の事を枠と言ったり極度額と言ったりします
今では保証人の保証額の上限を設ける限度額と同じです
勤めていた会社では不動産以外にも多角経営していたので
その融資枠は億単位です
しかし、昨日登場した役員のおかげで
数億の枠が
幸か不幸か何十億と広がり
イケイケどんどんで土地や
1棟物を購入して転売し
それなりに利益を得てバブルの恩恵を受けていましたが・・・昨日のお話となりました
話を戻しますが
当時、決算月である3月になる1ヶ月前の2月頃になると
金融機関の担当者は業績を上げるため
取引先を廻り
決算預金をお願いし預金を獲得していました
銀行の期末の最大目標は
融資額を増やすことと 預金額を増やす事
成績の良い者が当然に評価され
将来の有望株となり
また支店長の人事考課にも大きく影響してきます
そのように人生を左右するような魔の決算月ですので
目標額に届いていない成績不良店は
枠に余裕のある取引先に赴き
決算預金等のお願いおをし
必要のない融資を受けてもらい
それにて融資を受けた資金を
そのまま預金してもらうと
融資残高は増えるし
預金残高も増えるという
悪魔の使者のような禁じ手が
今では信じられない事が
普通に行われておりました
金融機関からお願いされる方は
今後の付き合いもあるし
なるべく多くの貸を作っておいたほうが
後々、良きに計らってもらえるよう
悪い意味で、「魚心あれば水心」の関係です
押し付けられる方は
利息を負担するは、融資を受けたものの
自由に資金を使えないという踏んだり蹴ったりです
それも見返りを求めて応諾したのですから
両成敗という事になるのでしょう
失われた30年
その間
融資先の新規開拓は一生懸命でしたが
預金獲得の勧誘はほとんど無かったはずです
超低金利でゼロ金利と言われてる位です
顧客から預かると利息を払わなければいけません
しかし、これからは金利があり
かつ、金利が上がる時代になり
行員の預金集めも
銀行業務の大きな柱となってくるでしょう。
関連した記事を読む
- 2025/04/15
- 2025/04/14
- 2025/04/08
- 2025/04/07